
SEMICON Japanは、半導体産業の最前線を世界に発信する、日本最大規模の展示会です。
主催者であるSEMI様は、「来場者がただ展示を見るだけでなく、技術の進化を直感的に感じ、未来の産業を実感できる場」を目指し、来場体験そのものに新たな価値を持たせることを重視されていました。
その想いをカタチにするため、私たちはSEMI様のグローバルキービジュアル(KV)を軸とした会場設計を実施。
空間全体に統一感を持たせるため、動線上のサインやエリアごとのゾーニングにもKVを効果的に取り入れ、来場者が一貫した世界観の中で自然と“未来”を感じ取れる構成としました。
その導入として来場者を迎えるのが、展示会体験の起点となる「インフィニティミラーゲート」です。

展示会において、来場者が最初に目にするエントランスは、その後の体験全体に大きな影響を与えます。
SEMICON Japanでは、半導体業界の無限の未来を象徴する存在としてこのゲートを設計しました。
ミラーと光のラインを組み合わせた構造は、視覚的な無限の奥行きを生み出し、まるで異次元へと足を踏み入れるかのような没入感を創出。
来場者が会場に足を踏み入れる瞬間から、「ここは最先端の世界なのだ」というメッセージを直感的に伝える強いビジュアル体験となっています。
このゲートは会場中央に設けられたSuperTHEATERと連動し、光の演出に一貫性を持たせることで、体験の軸にストーリー性を持たせています。
ゲートをくぐるという行為そのものが「未来を体験する準備」であり、その後の空間全体への導入として機能するデザインです。
印象的なエントランスが、来場者を“未来の半導体産業”の世界へと導く。
私たちは、展示会の入口からすでに体験が始まっているという考えのもと、体験価値の最大化に向けた空間設計を追求しました。
ステージが変えるプレゼンテーション

SEMICON Japanの中心に設けられた「SuperTHEATER」は、最先端技術と業界の未来を語る場として設計された特別なステージ。
ここでは、技術の発表がただの情報提供ではなく、視覚・聴覚・空間演出を駆使した没入型の体験として届けられました。
ステージ構成は、6角形のエリア中央に突き出したメインステージと、そこから伸びる花道。
聴講者が放射状に囲むレイアウトを採用し、従来のセミナー形式とは一線を画す構造に。
発表者と来場者の距離が近づき、プレゼンテーションそのものがダイナミックな体験へと進化しました。

この空間を象徴するのが、連続的に変化する光のライン。
入場シーンの映像や音楽とシンクロし、光が流れるように形を変えながらステージ全体を包み込みます。
流動的な光の演出は、聴講者にとって単なる情報収集の場ではなく、未来の技術と対話するような感覚を生み出しました。
光・映像・音楽が融合した”未来のショーケース”。
発表者にとっては最高のプレゼンテーションの舞台となり、来場者にとっては記憶に残る特別な体験の場となる空間です。
「SEMICON STADIUM」でのテクノロジー×スポーツ体験
最先端技術を「見て、触れて、体感する」ことを目的とした特別エリア、「SEMICON STADIUM」。
このエリアでは、AIロボットやセンサー技術を活用し、スポーツを通じて未来のテクノロジーを直感的に体験できる空間を提供。
来場者が楽しみながら最新技術に触れ、未来の可能性を感じられる場を実現しました。

エリアの中心には、バスケットボールを正確にシュートするAIロボットや、卓球プレイヤーと対戦する知能型ロボットが登場。
来場者とリアルタイムで交流しながら、技術がどのように進化し、人とどのように関わるのかを体験できる仕組みを整えました。
また、スイング解析システムや高速パズルロボットなど、多彩な展示が用意され、スポーツやゲームを通じて半導体技術の可能性を広げる場を演出しました。
さらに、卓球のプロ選手とAIロボットによるエキシビションマッチも開催し、人間とテクノロジーが競い合い、融合する瞬間を間近で体感できる機会を創出しています。
「SEMICON STADIUM」は、技術とエンターテインメントが交差する場として、多くの来場者の好奇心を刺激し、未来のテクノロジーがもたらす新たな価値を伝える空間となりました。
サクラインターナショナルがつくる成功のカギ
クライアントが求めたのは、「来場者が未来を直感的に体験できる展示会」。
その想いを具現化するため、音や光、空間演出を駆使し、会場全体のストーリーを構築しました。
インフィニティミラーゲートの幻想的な導入、SuperTHEATERの発表ステージ、SEMICON STADIUMの体験型展示。
これらが有機的に連携することで、来場者が技術を「見る」だけでなく、「体験し、記憶に残る」展示会を実現しました。
結果、今展示会は延べ来場者数103,165人を記録し、多くの来場者に強い印象を残すイベントとなりました。
これからも、サクラインターナショナルは展示会の可能性を広げ、新たな未来を創り出していきます。
クライアントのビジョンを、単なる形にとらわれず、空間として具現化する——それが、私たちの展示会サポートの本質です。
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